鎌倉の分居


柔らかさと静寂さに包まれた週末住居

都心で暮らす家族が週末に利用する「もうひとつの場所」としての『分居』。日常生活から解放され静かに時間を過ごすための場所を設計しました。小さな住宅ですが内部は大きな一室空間。螺旋状に少しずつ上へと登ってゆきます。所々に孔けられた窓からは柔らかな光が差し込み、場を浮かび上がらせます。また壁全体は表情のある桜色のしっくい壁とし、光の具合によって様々な表情を見せます。陰影のある大きな空間の中に作られた様々な「居場所」。ここで音楽を聴いたり、昼寝をしたり、食事をしたり家族が大切な時間を過ごします。シンプルな空間の中に柔らかさと静寂さのある住まいです。

建物は敷地中央に配置

大谷石で造成された住宅街の約70坪の敷地中央正面に建物を配置しました。柵などは作らず、あえて開放的にしています。正面右側は駐車場で、ここから建物にアプローチします。

軒の深い玄関

週末住居ということを考慮して、あまり出入りが目立たないように玄関は建物の裏側に配置しました。建物正面のモダンな印象と違い、日本建築のような大きく深い軒先空間が広がります。

連続する構造

大きな軒を支える補強材が規則的に連続します。

ダイニングスペース

玄関ホールから扉を開くと踊り場のような小さな場所があります。正面は二段上がってダイニングスペース。右手は台所へ続きます。壁は桜色の漆喰仕上げ。天井には柔らかい「桐」の板を張りました。

更に一段上がり、リビングへ

奥に進むとダイニングスペースの奥に一段上がったリビングが見えてきます。低く抑えられた窓から入る光は床に反射して部屋全体に広がります。

低く抑えられた天井高さ

ダイニングテーブルは直径1100mm。
天井の高さは2070mm。
窓下は200mm。窓の高さは1300mm。

開放的なリビング

低く抑えられたダイニングから一段上がり開放的なリビングへ。空間が大きいので窓から差し込む光の印象も変わったように感じられます。

ぐるりと廻る動線

右手の踊り場からダイニング〜リビングを通り階段へ。正面「ボックス」の中はキッチンです。このボックスを中心に螺旋状に部屋がつながっているのが特徴です。正面の障子窓を開けるとソファにお茶を出すことができます。大谷石でできた窓台もポイントです。

少し小さめのソファ

空間の大きさを考えて少し小さなソファを用意しました。デザイナーはデンマークの女性デザイナー 
ナナ・ディッツェル(1923〜2005年)によるもの。また階段上のスペースはご主人が音楽を聞くためのオーディオ・スペースです。

屋根裏的空間

屋根裏部屋のような場所はこの住まいの寝室です。トップライトから北向きの柔らかな光が差し込みます。トップライトは開閉ができるので換気装置としても機能します。

夜の明かり

夜の様子です。必要な場所にだけ照明を設置。部屋全体を明るくするのではなく陰影の感じられる照明計画です。

外観夜景

夕暮れ時の外観。正面の小さな窓から暖かな光が見えます。週末にここを訪れて、ゆったりとした時間を過ごし、疲れた心と身体が癒されるような住まいを目指して設計しました。

鎌倉の分居


柔らかさと静寂さに包まれた週末住居

都心で暮らす家族が週末に利用する「もうひとつの場所」としての『分居』。日常生活から解放され静かに時間を過ごすための場所を設計しました。小さな住宅ですが内部は大きな一室空間。螺旋状に少しずつ上へと登ってゆきます。所々に孔けられた窓からは柔らかな光が差し込み、場を浮かび上がらせます。また壁全体は表情のある桜色のしっくい壁とし、光の具合によって様々な表情を見せます。陰影のある大きな空間の中に作られた様々な「居場所」。ここで音楽を聴いたり、昼寝をしたり、食事をしたり家族が大切な時間を過ごします。シンプルな空間の中に柔らかさと静寂さのある住まいです。

所在地:神奈川県鎌倉市
構造・規模:木造 2階建
竣工年月:2014年7月
敷地面積:238.00m2
建築面積:53.44m2
延床面積:79.49m2
設計:若原アトリエ
構造:長坂設計工舎
植栽:造園よしの
家具:ハオアンドメイ
鎖樋制作:タニタハウジングウェア
施工:木村工業
 
写真:中村絵